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日記、ところにより妄想。
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ファンタジーには欠かせないクリーチャーといえば?
エルフ。ドワーフ。ゴブリン。ペガサス。ユニコーン……色々ありますね。

ですが、やはり一番はドラゴンででしょう。

北欧神話には財宝譚の原型となったファブニル。世界を取り巻くヨルムンガンド。世界樹の根を齧るニドヘグ。
ギリシャ神話には黄金の林檎を守るラドン。多頭の竜の代名詞たるヒュドラ。タイフーンの語源となったテュポーン。
日本では八岐大蛇が有名ですね。
他にもアステカのケツァルコアトル(マヤではククルカン)。アイヌのラプシヌプルクル。インドのナーガ。エジプトのメルトセゲル。聖書ではルシファーが黙示録で竜になったりもしましたか。

このように、世界各国に神話は必ずと言っていいほど「爬虫類の神格」が登場します。
不思議に思ったことはありませんか?

それは、遥か昔。白亜紀やらジュラ紀と呼ばれた時代。
「大陸の覇者たる恐竜に怯えて暮らしていた哺乳類の記憶が遺伝子に刻まれ、それが末裔たる人類にも受け継がれたために爬虫類に対して特別な感情を持つようになり、神話に反映されたのではないか」
……と、どこかの記事で読んだ気がします。

遺伝記憶に関しては様々な学説が飛び交っていますが、僕はそれなりに信じています。
というのも、動物には本能があるからです。

動物は生きていく上で知識を必要としません。
エサの獲り方も、繁殖の方法も、敵から逃げる術も、すべて本能に刻まれています。
昆虫を見れば一目瞭然でしょう。彼らは生まれた瞬間から、誰にも教わることなく、どの葉っぱを食べればいいのか熟知しているのですから。

人間もかつては動物でした。
その時の記憶が爬虫類に畏怖や恐怖の念を抱かせている。
そう言われて、僕は不思議と疑いませんでした。むしろ納得する勢いです。

白武の世界〈オーベルテール〉には、生態系を守る三つの力が存在します。
そのうちの一つが竜の姿をしているのは、そんな爬虫類に思いを馳せたからかも知れません。

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