幻聴が聞こえる

「仕事をなめている」

とは、うちのお偉方の言葉。

反論したい。反発したい。反旗を翻したい。

仕事とは、健康や自分の時間を犠牲にしてするものなのか。

そうじゃないだろ。

仕事は人生を豊かにするためのツールであり、手段に過ぎない。仕事による充足が、満ち足りた人生とイコールではない。

全てを投げ打って仕事に取り組む人間は、それで良しと己を納得させたものだ。

あるいは、そうしなければ守れないものがあるからだ。

それができなければ人間失格みたいな昭和臭漂う持論を、部下の前に持ってくるべきではない。

仕事は甘くない。社会は甘くない。そんなものは百も承知。

だが。健康も、時間も、すべてを費やさねば成り立たないとしたら、そもそも社会基盤として破綻している。

自分が幸せでなくて、誰かを幸せにできるはずがないのだ。

少なくとも、先進国であるこの国家では、そうする権利を与えられている。

つーかね。いくら老後の楽しみにとっておいても、健康な老後が確約されていないなら働き損なわけよ。

三十手前。そろそろ自分の健康状態に危機を感じ始めた白武でした。