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日記、ところにより妄想。
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ちょっと水を少なく入れて、硬めに仕上げた炊き立ての白米。

それに永谷園のお茶漬けをふりかけ、ちょっとぬるめのお湯で作るお茶漬け。これに勝る夜食はありません。

夜食のお茶漬け創るために米を炊くのもどうかと思いますが、そこは独身の一人暮らし。余った米は明日の朝も、昼も、夜も食える。米の冷凍は基本中の基本。米を炊くに勝る節約なし。

それにしても、米を美味しく感じる味覚でよかった。僕の幼少期にもいたんですよ。白米が美味しくないっていう子。魚よりも野菜よりも、まず米が嫌だって。僕からすれば信じられませんが、今のご時世、もっと多いんじゃないかな。

食生活で一番影響するのは育った家庭環境です。特に味を感じる機能の拡張は三歳児くらいで終わってしまうそうな。それまでにいかに多くの食材を食べさせたかが、子供の好き嫌いを左右するのだとか。

僕は父方の祖父母のいる家庭で育ったので幼少期から色んなものを食わされました。つくし、ぜんまい、ふき、みずいも。母方の祖父も山登りが趣味だったので、野山に連れられてアケビやら茱萸(ぐみ)やら、その場で取って食べていました。

子供心に唐揚げとかハンバーグとか、もっと子供らしいものが食べたくて、祖父母を疎んじていましたが、いま思えばそのおかげで偏食がないんだなと感じます。

福祉という仕事をする過程で、ネグレクトのケースにも関わってきましたが、そういう家庭基盤が脆弱な人たちは総じて偏食があります。さもありなん。子供の味覚が確定する三歳児までにまともな環境のいなかったのですから。

過ぎたことをどうこう言ってもしょうがないのですが、大人になってから偏食を治すのはかなり難しい。彼ら、彼女らに物の美味しさを伝えるのは半分あきらめています。申し訳ないですが。

食べるという行為に正しく快楽を得られない人間は少し可哀そうですね。

生きることは美味しい、と仮面ライダーアギトの主人公は作中で述べました。それには同意です。美味しいがわからない者が、正しく人生を楽しめるでしょうか。

きつい想いも、辛い想いも、嫌な想いもそれなりにしてきたけれど、死にたいだとか仕事辞めたいだとか口にしていても、白武が28歳までそれなりに頑張ってこれたのは食の力が大きいと思う。

……ということにして、こんな深夜に夜食を食べることを正当化する白武でした。

ああ、もうね。米がね。うますぎる。


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創作家になれるよう、亀の歩みで成長中。
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