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日記、ところにより妄想。
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1月24日から25日にかけ、僕の住む地域はかつてない大雪に覆われました。

人生を振り返ってみても、これだけの大雪、三十年間で見たことがありません。

24日の夕方から休みに入る僕は、まず家に帰れるかどうかが問題でした。

鉄道は数時間遅れ。バスは運休。頼みの綱のタクシー会社も連絡途絶。公共交通機関がマヒしているので、お客が殺到しているのでしょう。

歩いて帰ることもできないことはないのですが、あの大雪の中を三時間かける元気はなかったので、辛抱強く鉄道の再開を待ちました。

ようやく運行再開……と思いきや、途中の駅で停まってしまい追加の一時間。

さらには、運航の都合で電車が僕の降りる駅を華麗にスルー。しょうがないので、一番最寄りの駅で降りて、そこから三十分歩いて部屋に帰りました。

僕は寒さには強いほうなのですが、その日は風がやたら強く、寒いよりもむしろ痛い。吹雪の中を歩くのは結構な重労働なのだと痛感しました。

しかし、同時にかなり新鮮な気持ちでもあります。

道路は小麦粉をぶちまけたか、消火器を暴発させたように真っ白で、道路と歩道の見分けがつかないほど。積った雪が風に流され、吹雪になる瞬間は見ていて楽しいものでもあります。

見慣れた町のはずなのに、まったく違う世界に紛れ込んでしまったかのよう。

これも経験ですね。

で、帰宅した白武を待っていたのは驚愕の事実。

水道が……凍っていたのです。

帰ったら温かい風呂に入ろうと思っていただけに、この衝撃は凄まじいものでした。

ネットでいろいろ解決案を探しましたが……結局、自然解凍が一番とのことで、打つ手なし。

しょうがないので、銭湯に行くことに。

この銭湯。僕の部屋から歩いていける距離にあるのですが、僕がそもそも外で風呂に入るのが嫌いなこともあって、利用することは全く頭にありませんでした。

というよりも、僕は銭湯に入ったことがない。温泉はよく行っていたのですが、個室がメインだったということもあり、大衆浴場はあまり経験がない。

とはいえ、背に腹は代えられない。覚悟をきめて銭湯へ。

歩くこと10分。年季の入った大衆浴場に到着。

いやあ、番台さんがいる昔ながらの銭湯なんて本当に初めてです。聞けば創業50年だとか。

漫画とかでよく男たちが女湯を覗こうとするシーンがありますが、いや、本当に壁一枚はさんで隣は女湯なんですねぇ。少しどぎまぎする。

しかし、たっぷりのお湯に肩まで浸かり、足を伸ばして温まるというのはなかなかに贅沢。まして、こんな雪の日ではなおのこと。

人生初の大雪に、人生初の銭湯。その日は初めてづくしでした。


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創作家になれるよう、亀の歩みで成長中。
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