西方異伝

西方大陸シルネオ。
アランディア大陸の西側に存在する異境の大地に、星が降った。

西方大陸を統べる王国領に落下した隕石は、その外殻の内より魔蟲を吐き出した。
鎧を纏った蜘蛛のような形状の異星生命は、産み落とされるや否やその凶暴性を露わにし、瞬く間に大地を草木の生えぬ荒涼の世界へと変えてしまう。

魔蟲による王都侵攻を恐れた国王は落下地に王国騎士団を派遣、隕石を包囲するように防衛線を構築し、被害拡大を押し留めるべく展開させた。
しかし、魔蟲の攻撃力と繁殖力は高く、死を物ともせぬ勢いと物量で騎士たちを苦しめる。

防衛線は徐々にその機能を失い、兵の補充も間に合わない。
このままではいずれ致命的な「穴」が生まれ、瓦解するのは目に見えている。
すべては時間の問題だ……。

――そして、その穴を埋めるべく彼女の出番がやってくる。

王国騎士団が誇る特務遊撃大隊――とは名ばかりの、ならず者の腕利き集団。
通称〈鉄槌姫－Hummer Princess－〉の投入である。


世界を色々拡張できないかなと妄想する日々。
ミリタリーなファンタジーとか書いてみたいです。どうよ、こういう話？

ちなみになんでハンマーにしたかっていうと、それはパソコンのモニターの横に飾ってある某鉄槌の騎士があまりにも凛々しすぎるからです。