もちろん嘘企画

Ainsel Saga Another -空色異伝-

古の時代。
まだあらゆる国家が存在していなかった、神代の刻。

とある大陸の僻地で、竜と異星の神（※1）との戦いがあった。

神は新たな繁栄の地を手に入れるために戦い、
竜は主（※2）との盟約に従い、その汚染から生態系を守るために戦った。

激戦の末。
両者は相打ちとなり、土に還った。

それから、数百年後――

※1：Star Seedとは別種。宇宙を渡り、繁殖を繰り返す異星生命体。
※2：Life Creatorのこと。エイプリルフール記事。


登場人物


コニィ

主人公。
辺境都市アシュランを治めるアーベルクライン伯爵家の息女。
本名は貴族らしく仰々しくて長いが、言っても一度じゃ覚えてもらえないので、普段は幼名を縮めてコニィと名乗っている。

行政直轄の治安維持部隊、通称、自警団に所属。
剣の腕は部隊内でも屈指とされる。

アッシュとは幼馴染。素朴で優しい彼に淡い恋心を抱いているが、口には出していない。
彼が愛するこの街を守れるように、と自警団に籍を置いている。

その正体は、数百年前にこの地で散った竜の因子を宿したオーバーテイカー（※3）であり、人間を超越した戦闘能力を備える反面、異星起源種に対する過剰な殺害衝動を内包する。

覚醒したアッシュに愛欲にも似た殺意を抱く。

※3：過去作品における有機強化体という意味合いではなく、最近は”人間としての価値観を持つが人間でないモノ”全般に使用している。


アッシュ

もう一人の主人公。
辺境都市で子供たちに勉強を教えている寺小屋の先生。通称、アッシュ先生。

自治体が運営する孤児院の出身で、伯爵の慰問の際にコニィと出会い、幼馴染の関係に。
辺境都市への愛を公言しており、コニィが自警団に勤める道を選んだのは彼が原因。そのことについて、少し自責の念があるようだ。

その正体は、数百年前にこの地で散った異星の神の因子を宿したオーバーテイカー。
年齢を重ねるごとに、神としての力が目覚めようとしている。孤児院出身なのも、幼少期に発現した力で両親を失ったことに起因する。また、「繁栄の為にこの地を奪う」という本能があり、彼の街を愛する感情もここから生まれたもの。

完全覚醒後は、アシュランを人間から取り戻すために動き出す。


イオリス

ある時を境に、アッシュの傍にいる少女。
無機質で無表情な娘だが、コニィに対して嫉妬交じりの殺意を抱いている。

その正体は、神の転生体であるアッシュを守護するために先に覚醒した眷属。
アッシュに対し、異常なまでの献身で応える。



――ただの少年と少女だった二人が、ヒトでなくなり、殺し愛う――

――20140年、春、連載開始――