日記、ところにより妄想。
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一つ理解した。自分の部屋は雑念が多すぎる。
ファミレスにノートPC持ち込んで執筆するくらいがちょうどいいのかもしれない。 というわけで、少女剣聖伝、序章……の試し読み版。 ちょっとだけロストプリンセスからネタを拾っています。 雰囲気を変えてみました。ちょっと昔に戻った感じ。 うーん。でも、なんだか「軽く」感じるなぁ。もうちょっと文体を模索してみるか。 序章 過去には戻れない。 失ったものは取り戻せない。 それが人間の世の定め。老若男女、尊卑貴賎問わず従うべき理。 だからこそ、人間は強く後悔する。 あの時、ああしていればよかった、と。 過去には戻れない。 失ったものは取り戻せない。 それが人間の世の定め。老若男女、尊卑貴賎問わず従うべき理。 人間の手に余る奇跡。 もし、それを可能にするとしたら――人ならざる者の介入が不可欠だ。 + 絶望の淵に、彼はいた。 彼は将来を嘱望された剣術使いであった。天賦の才を与えられ、優れたる師に恵まれ、順風満帆の人生を歩んでいた。世界は眩い希望に満ち満ちていた。 しかし、たった一度の失態が、彼から全てを奪ってしまった。 思うように動かせない左手の小指。今でも消えない、付け根に走る傷跡。 それは、剣術使いにとって、あまりにも過酷な事実であった。 左右の手で剣を振るう場合、左手の小指が軸になる。そこに傷を負うことは、剣術使いにとって死にも等しい。 悔しい。ただ、悔しい。 あの時、あの瞬間。選択を誤らなければ、こんなことにはならなかったのに。後悔の念は尽きることがなく、やがてそれは憎悪へと形を変えていった。 彼は修練に打ち込むことで、憎しみを忘れようとした。しかし、苦行を重ねれば重ねるほど、失われたものを思い起こさせ、悔恨の穢れがこびりついていくばかりであった。 荒みゆく心の果て。無明の闇に立った時、それは現れた。 「奇跡が必要かい?」 美しい銀髪の男であった。 男は懐から白い小瓶を取り出すと、彼に差し出した。 「これを使えば、君の失われた才能を取り戻すことができる。その小指も、昔のように動くようになるはずだ」 ただし、と男は言葉を区切る。 「断言しよう。君に超越者の適正はない。一時的に才能を取り戻すことはできるが、その代償は大きいはずだ。侵蝕に伴う苦痛が待っているし、それに耐えられたとしても、長くは生きられないだろう。それでも、この奇跡、手にする勇気はあるのかい?」 何が目的だと、彼は問うた。 男は作り物めいた微笑を浮かべた。能面のような無機質な笑みだった。 「これといった目的はないよ。強いて言うなら、面白そうだからかな。取り戻せるはずがないものを取り戻した人間が、どのような結末に至るのか、少し興味がある。まあ、その程度だよ」 何者だと、彼は問うた。 「ヒュンタービューネ。ユナ=ナンシィ=オーエン。ノア。他にも呼び名はいくらでもあるけどね。人間の言葉では、僕の本質は語れない。語ったところで、理解できるとも思わない。僕が何者なのかは、君が決めることだ。 さて、もう一度聞くけど、奇跡が必要かい?」 そして、彼は―― PR |
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白武士道
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38
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男性
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1985/12/07
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絵画、読書、小説執筆
自己紹介:
F県に棲息するナマモノ。
創作家になれるよう、亀の歩みで成長中。
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